さまざまな精油についてご紹介してきましたが、実際にどうやって使うのか。今回はアロマの基本的な楽しみ方と、それぞれの注意点についてご紹介します。
芳香浴法
香りをかいだり、お部屋に香りを広げる方法です。香りを楽しみながら、心身のバランスを整えていきます。
ティッシュやハンカチ
★精油・・・1~2滴
持ち運びができて、お手軽に利用できる方法です。鼻を近づけて嗅いでも良いですし、傍に置いておくだけでも楽しめます。ハンカチは水に濡らしてから精油を垂らすと香りが長持ちします。
注意点
香りを嗅ぐときは、精油が直接鼻についてしまわないように注意しましょう。
外出先にも持ち運べて便利ですが、周囲の人もその香りを好きとは限らず、体調などによっては気分が悪くなる場合もあります。精油を垂らしたハンカチは小瓶やジップロックなどに入れておき、使用場所にも気をつけましょう。
芳香拡散器(アロマポット・ディフューザー)
★精油・・・1~5滴
香りを拡散させて、お部屋にいる人みんなで楽しむことができます。精油の量はお部屋の広さや香りの強さを考慮して調節しましょう。
注意点
アロマポットは熱を加えて香りを拡散させるものが多いです。火を使うものはムードもあって良いですが、取り扱いには注意が必要です。
子どもの手の届かない場所に置く、まわりに燃えやすいものは置かない、就寝時には必ず火を消す、空焚きしないなど、十分気をつけましょう。
ディフューザーはアロマポットに比べて高価ですが、精油を霧の状態にして空中に拡散させるもので、熱を加えないので扱いやすいです。
沐浴法
お風呂に入るときにお湯に精油を垂らす方法です。入浴による温熱効果やリラクゼーション効果に、精油の作用が加わることで相乗効果が得られます。
精油は水と混ざりにくいので、大さじ1杯の植物油か重曹などに混ぜてからお湯に加えることをおすすめします。
全身浴法(肩まで)
★精油・・・1~5滴
リラックス効果を得たい時はぬるめ(38℃前後)のお湯に、リフレッシュしたい時はあつめ(42℃前後)のお湯に浸かります。身体的に疲れているときは10~15分、精神的疲れなら5~10分程度浸かるのがおすすめです。
半身浴法(みぞおちまで)
★精油・・・1~3滴
肩が冷えないようにタオルをかけて、水分補給をしながら30~40分入浴します。
部分浴法(手浴・足浴)
★精油・・・1~3滴
バケツや洗面器を使って、お風呂場以外の場所でも行えます。時間は15分程度が良いとされます。
注意点
入浴時間や温度は目安です。体調に合わせて行ないましょう。
子どもや高齢者は精油の量を少なくします。敏感肌の方も注意して、刺激を感じたらすぐに洗い流しましょう。
吸入法
芳香浴法と似ていますが、より積極的にアロマを取り入れる方法です。
精油の多くは殺菌作用などを含むので、風邪の予防にもよいでしょう。
ティッシュやハンカチ
★精油・・・1~2滴
ハンカチなどに精油を垂らします。芳香浴法と同じく、精油が直接肌につかないように気をつけましょう。
蒸気吸入法(洗面器・マグカップ)
★精油・・・1~3滴
洗面器などに50~60℃のお湯を入れ、精油を垂らします。目を閉じて、香りと蒸気を楽しみます。
注意点
精油成分が粘膜刺激になるので、目を閉じて行なうようにします。
長時間の吸入は避けましょう。また、咳が出るときは蒸気吸入は控えましょう。
湿布法
洗面器に水またはお湯を入れ、精油を垂らします。そこにタオルを浸して固く絞って、気になるところをケアします。
冷湿布法
★精油・・・1~3滴
水道水くらいの温度が適しています。急性のトラブルに。
温湿布法
★精油・・・1~3滴
ヤケドしないように温度に注意して温タオルを作ります。慢性のトラブルに。
注意点
刺激を感じたらすぐに洗い流しましょう。
トリートメント法
ベースオイルに精油を垂らしてブレンドオイルを作り、オイルを使って肌をトリートメントする方法です。
香りを楽しみながら肌をトリートメントすることで、癒しとスキンケアの両方を得られます。
精油の瓶のドロッパーから垂れる1滴の量は0.05mlです。ベースオイルの量と濃度を先に決めて、精油を何滴入れるか調節します。
全身トリートメントなら濃度 0.5~2%、フェイシャルトリートメントなら濃度 0.5~1%で行なうようにしましょう。
精油の滴数の目安
★ベースオイル10mlのとき
濃度0.5% :1滴
濃度1% :2滴
濃度2% :4滴
★ベースオイル20mlのとき
濃度0.5% :2滴
濃度1% :4滴
濃度2% :8滴
★ベースオイル30mlのとき
濃度0.5% :3滴
濃度1% :6滴
濃度2% :12滴
注意点
ブレンドしたトリートメントオイルはなるべく早く使い切るようにしましょう。1回ごとに作るのがおすすめです。
子どもや高齢者は精油の濃度を低くして使用します。体調に合わせて行ない、刺激を感じたらすぐに洗い流しましょう。敏感肌の方は事前にスキンチェックを行うようにしましょう。
まとめ
以上、精油の使い方についてでした。
★関連記事もご覧ください⇒精油を取り扱う上で注意したい7項目。|アロマ備忘録
気分や症状によって精油を変えて、お好みの方法で楽しくアロマを取り入れていきましょう。