メリッサはギリシア語で「蜜蜂」を意味します。このハーブがつける花の香りを蜜蜂が非常に好むことに由来しています。また、レモンに似た香りをもつことから「レモンバーム」とも呼ばれ、料理にもよく用いられています。
古くからハチミツを採るだけでなく長寿のハーブとも考えられており、16世紀のスイスの有名な医師パラケルススは、メリッサのことを「生命のエリキシル(万能薬)」と呼んでいました。
メリッサの精油はアトピー性の肌トラブルにも良いとされています。キク科アレルギーの方や、カモミールジャーマンの香りが苦手でメリッサを選ばれる方も多いです。
メリッサの植物自体は育ちやすいのですが、精油はごく少量しか抽出されないためとても高価になります。そのため、相性の良いレモングラスやシトロネラなどの精油とブレンドしたものも安価で売られています。
100%純正のメリッサ精油は「メリッサ・トゥルー(真正メリッサ)」、ブレンドしたものは「メリッサ・ブレンド」として販売されていますが、ブレンド品を純正と偽って販売しているものもあるので注意が必要です。購入の際は信頼できるブランドのものを選びましょう。
精油の基本データ
英名 | Melissa(Lemon Balm) |
学名 | Melissa officinalis(メリッサ・オフィキナリス) |
科名 | シソ科 |
種類 | 多年草 |
産地 | フランス、アイルランド、ドイツ、イギリス、エジプト |
抽出部位 | 花、葉 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
香りのタイプ | 柑橘系 |
香りの特徴 | 甘さのある、レモンに似た清涼感のある香り |
ノート | ミドルノート |
代表成分 | シトラール(アルデヒド類)=ゲラニアール+ネラール βーカリオフィレン(セスキテルペン炭化水素類) ゲラニオール(モノテルペンアルコール類) シトロネラール(アルデヒド類) |
こんな時におすすめ
- 心が弱って傷つきやすいとき
- パニックやヒステリーを抑えたいとき
- 感情を安定させたいとき
- ストレスで眠れないとき(低濃度で使用)
- 胃腸の調子が悪いとき
- 女性特有のトラブルに
- アトピー性の肌トラブルに
- 花粉症対策に
注意点
- 2歳未満の幼児には使用しないでください
- 刺激が強いので低濃度で使用しましょう
★1%未満で使用しましょう - 緑内障、前立腺疾患の方は注意が必要です
ブレンドにおすすめの精油
フローラル系、ハーブ系、柑橘系と相性が良いです。
不安感が強いときはラベンダー、イランイランなどとブレンドすると良いでしょう。
肌トラブルにはカモミールジャーマン、カモミールローマンがおすすめです。